SIMロックフリー iPhone6 にイタリアTIMのSIMを挿してローマ旅行
ローマ旅行でiPhone6を使った。海外WiFiを日本から持っていっても良かったがせっかくのシムフリー機なので、現地SIMを使おうと思ったのであります。
先進国への海外旅行にスマホは必須
今や海外旅行にスマホは必須。どっちが北かも分からない土地で地球の歩き方の地図をにらむよりも GoogleMaps が案内してくれるし、食事の場所に困ったときには TripAdvisor が評判のよい店を提示してくれる。店を出るとき「もしよければ TripAdvisor でレビューしてよ」 とお願いされることも頻繁にあり。もう世界中の旅行者がスマホ片手に街を歩いている。
海外WiFiでもいいけどね
海外WiFiも安くなった。数年前なら一日あたり3000円以上もかかっていたが今日日は4GのWiFiでも 800円台/1日 で借りられるようになった。この価格であれば単独行でもどうにか手が出る。
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海外WiFiには現地SIMに勝るメリットがある。それは入国する直前から使いはじめることができることだ。入国審査待ちの時間にWiFiの電源を入れれば「○○国の入国審査待ちなう」とつぶやくことができる。ローマでの入国は時期によっては長蛇の列に待たされるのでね。
しかし常にWiFiを持ち運ばなければならないことや、WiFiのバッテリー消費がやたら激しいので予備バッテリーも一緒に携帯しなければならないことなど、デメリットも少なからずある。4GのWiFiで予約したはずなのに得体の知れないモデムを掴まされて、現地に来てみれば3Gモード (あるいはそれ以下) でしか機能しない、というような事故も仄聞する。
またこの後に紹介するように、多くのケースで現地SIMを利用したほうが安上りである。海外WiFiは飛行機で移動している時間にも課金されてしまうのだ。
ローマ・テルミニ駅で SIMを入手
テルミニ (Termini, Roma) 駅にはSIMを取り扱う会社が2件はいっている。Vodafone社とTIM社で、それぞれ駅の1階・中2階にある。
Vの方には待ち列ができていたので、今回はTIM社の戸を敲いた。店舗を入ってすぐ左に整理番号発券機があるので、これを取って順番を待つ。「スマートフォン用のプリペイドSIMが欲しいんですけど」と伝える (英語でOK) と旅行者用プランを提示してくれる。
(2015/3 現在のプラン)
わざわざSIMフリーiPhoneを選んでMVNO業者の回線を使っているような人であれば、自分が一日にどのぐらいの通信量が必要かを知っているはずだ。今回わたしはデータ通信さえできれば良かったので、1GB LTE(4G) プランを購入。17.02ユーロ也。やたらと手続に時間がかかっていた様子だが、最後に「お前の端末は何だ」と聞かれたので「iPhone6よ」と伝えたところ、間違いなくnanoSIMを渡してくれた。
はまりポイント1: 入れ替えても開通しない → 解決
このSIM台座の裏側は一部がスクラッチになっていて、これを削ると4桁のPINと8桁のPUK 1 があらわれる。SIMを入れ替えてiPhoneを起動すると「このSIMはパスワードがかかっている」と警告されるので、4桁PIN番号を入力。
これで開通するはずだが、つながらない。なぜだ。
MVNOな方ならピンと来ただろう。APNの設定 2 が必要なのである。私は日本では IIJmio (BIC sim) を利用しており、これのAPN設定が入っていたことが開通しない原因だった。イタリア語のサイトをいろいろと検索したところ、「モバイルデータ通信」のAPN に
wap.tim.it
を設定すると良さそうだということを知る。ユーザ名・パスワードは不要3。
これでようやくデータ通信が可能となった。知っていれば簡単だね。
はまりポイント2: GPSが使えない → 解決
開通したよ、とfacebookで報告しようとするが、どうも位置情報が取得できてないっぽい。GoogleMap を開くとやはり位置情報を取得できない。せっかくデータ通信が開通したのにこれでは片手落ちではないか。
さんざん試行錯誤したあげく、原因は WiFiがオフになっていること だった。回線開通の確認をするのにホテルのWiFiを掴んでしまわないようにWiFiを切っていたのであった。WiFi をオンにする (WiFiを掴む必要はなし) と位置情報を取得できるようになった。
日本の日常生活と同様の使用感に
これで日本での日常とおなじ使用感になったが、気づいた点をいくつか。
- 成田でオフラインにしてからローマで開通するまでの間に送られた iMessage がなぜかローマでは受信できず。成田へ帰国した後に入ってきた。
- ローマで開通した後に送られてきた iMessage は遅延なく受信できたのだが。
- LINE は海外でもとても有用。
準備について
最後に、渡航先で現地SIMを利用するにあたって準備しておくべきことをまとめておく。
日本での準備
- iPhoneのSIMトレイを開けるための器具を忘れずに持参する。
- iPhone本体に同梱されていたアレです。
- もし無ければ ペーパークリップ で代用できるのでいくつか持参するとヨロシ。
- 日本の SIM を収納しておく工夫を。
- SIMを失ったら帰国後シャレになりません。小さな部品なので無くさないように工夫を。
- わたしは SDカードケース にペーパークリップと一緒に入れていました。デジカメも持っていたのでね。
- 帰国時のために、日本でのAPN設定を控えておく
- スリ対策を
- ローマに限らず、海外観光地はスリの巣窟。今やスマートフォンもスリの標的。
- 予備バッテリーは正義
帰国時の準備
- 日本SIM は手荷物としてまとめておく。
- 帰りの機内で、飛行が安定している間に日本SIM に戻し替えよう。
今さらながら注意事項
本記事は「SIMロックフリー版 iPhone」(アップルストアで購入したもの) を現地SIMで利用した過程をまとめたもの。docomo / au / Softbank で購入したiPhoneはSIMロックがかかっているため、多分うまくいきません。